2019 マールボロ、プティ・マンサン、チャートン (500ml)

ニュージーランドのナパ・バレーに相当するマールボロは、2006年にニュージーランド全体のブドウ畑の47％を占めており、国内の530軒のワイナリーのうち20％のみがこの地域に位置しています。畑の約76％はソーヴィニヨン・ブランで植えられています。この地域はまた、ニュージーランドの小規模なスパークリングワイン産業の拠点でもあり、伝統的な方法を用いてピノ・ノワールやシャルドネを醸造しています。

英国に生まれ育ったSam Weaver/サム・ウィーヴァー氏は、ロンドンを拠点にワインビジネスに10年ほど関わった後、ニュージーランドに移住しました。多くのワイナリーのコンサルタントとして活躍し、その後、1997年に妻のマンディーと二人で ""Churton/チャートン""を立ち上げました。「チャートン」は、彼が生まれ育ったイングランド、シュロップシャーの村の愛称を名付けたものです。 ロンドンで長くファインワインを扱った経歴から（最初の就職先はベリー・ブラザーズ＆ラッドでした！）、彼がワインに求めるのはヨーロッパ的な繊細なニュアンスと表現力です。それを実現するために、まず何よりこだわったのは立地でした。マールボロの90%以上のワイナリーが存在する海抜0～30mの谷底に広がる平地ではなく、そこからぽつんと離れた標高200mの起伏に富んだ牧草地を購入。まずはピノ・ノワールを最も標高の高い東向きの斜面に植え、そして北東向き（北半球での南東）の丘陵にソーヴィニヨン・ブランを植えました。ブルゴーニュやシャンパーニュしかり、起伏に富んだ土地こそがニュアンスに富んだブドウを造ると考えるのです。

プティ・マンサン（Petit Manseng）は、時には「スモール・マンサン」や稀に「リトル・マンサン」とも訳される、主にフランス南西部で栽培される白ワイン用のブドウ品種です。このブドウは、小さく厚い皮を持つベリーから名前がつけられています。マンサン系のブドウの中で、プティ・マンサンは最高品質のワインを生み出します。ガスコーニュ、ジュランソン、そしてマディラン周辺（パシュラン・デュ・ヴィク・ビルのため）などの地域で繁栄します。

プティ・マンサンのブドウは、特にピーチやアプリコットなどの果実味が特徴ですが、シトラスや甘いスパイスのニュアンスを見せることもあります。ワインメーカーは、これらのブドウを12月まで樹上に残して、遅摘みのデザートワインを作ることが多いです。これらのほぼレーズンのようなブドウは、濃縮された風味を持つリッチで甘いワインを生み出します。

伝統的にはフランスに関連付けられていますが、プティ・マンサンは新世界のワイン産地でも注目を集めています。カリフォルニア、北ジョージア、バージニア、オハイオではこのブドウ品種の探求が始まっており、その人気は白ワイン愛好家の間でヴィオニエと同じような軌跡を辿ると予想されています。

この品種には、エスクリベロ、イチリオタ・ズリア・ティピア（スペイン）、マンサン、マンサン・ブラン、ミオ、などの様々な同義語があります。